靴ができるまで③
2023年6月21日
こんにちは。
工場長の齋藤です。
前回は木型についての紹介でしたがどうでしたか?
かなり重要な仕事でセンスも問われる大変な仕事だと言う事を理解して頂けたかと思います。
前回までの記事を読んでいない方はこちらからどうぞ。
今回ですが、何を話しましょうか・・・
もうネタ切れかよ、と思われちゃいますね。
今回も前回の木型に続き、靴が出来るまでにどの様な工程が有るか皆様に話したいと思います。
多少でも作りを理解して貰っていた方が読んでいても
“ちょっと何言ってるか分からない”
ってならないと思いますので!
今回はまず靴を作る工程の1番最初にする作業
仕込み
について書こうと思います。
靴の仕上がりを左右すると言ってもいい大切な作業です。
靴にはたくさんのパーツが使われています。
中底、本底、先芯、月型、アッパー、ヒール
そして靴作りに欠かせない、”のり”。
のりはおおまかには2種類と、”バンジャク”と言う物が有ります。
バンジャクとは水溶性ののりで、かかと部に月型を入れるときに使います。
バンジャクは乾くのが遅いのでシワなど出ても後の作業で直せると言う利点が有ります。
かかとはシワも出やすく固まってしまうとどうにもならないので使い勝手の良いのりです。
まず先芯入れ作業です。
先芯とは、つま先部分に入っている芯です。
この先芯があることで靴の形が保たれ、つま先を保護します。
①アッパー材と裏側を剥がします。
②アッパー材にのりを塗ります。
③先芯をおきます。
④その上から又のりを塗ります。
⑤裏側を合わせます。
⑥表から馴染ませます。
これが先芯入れ作業です。
次に月型入れ作業です。
月型とはかかと部にある芯です。
こちらも靴の形を保ち、かかとを保護し、安定させる為の芯です。
①スベリ裏革を開きます。
②バンジャクを塗ります。
③濡らした月型を入れます。
④のりを塗ります。
⑤裏側を元に戻して張り合わせます。
⑥成型機と言う機械に、かけます。
先芯と月型を入れたら周りに糊を塗ります。
木型に中底を打ち付けます。
これが仕込みの作業です。
この仕込みの作業、もちろん機械も使いますが、手作業も多く、意外と手間と時間がかかります。
しかし、とても大事な工程なので一足一足丁寧に職人が仕込みをしています。
最後に毎月開催している弊社のワークショップですが、7月は工場でサンダル作りをします!
私が教えさせていただきます!ヌメ革サンダルづくりの詳細はこちらから。
たくさんのご参加お待ちしております!
今回は少し長くなりましたが
最後まで読んで頂きありがとうございます。
次回もお楽しみに!
この記事のカテゴリー
クロスロード生産部の靴職人たちのブログです。日々靴づくりに徹する職人たちの、普段聞けない声や熱い思いが込められています。