新年のごあいさつ|代表取締役 田邉章一郎より
2024年1月1日
謹賀新年
旧年中はご愛顧を賜り、心からお礼申し上げます。
私たちクロスロードは、
わくわくと心弾む気持ち
身につけたときの心地よさ
を大切にして靴づくりを行い、みなさまの元にお届けしたいと考えています。
今年は弊社代表取締役社長 田邊章一郎より、新年のごあいさつに代えてお送りするインタビューをさせていただきました。
-一昨年の会長あいさつは、会社設立やブランド秘話が盛りだくさんで、たくさんの方からご好評をいただきました。
今年は社長に「これからのクロスロード」についてお話をお伺いします。新しい年を迎え、今後強化していきたい事業や取り組みなどを教えていただければと思います。
はい、クロスロードではこれから特に強化したいことが3つあります。
まずは一つめ。“くろすろーどファクトリー”について。
くろすろーどファクトリーというのは弊社生産部が運営している自社工場の別称です。
弊社では現在、一部の製品を浅草にある自社工場で生産しています。ちょうど昨年、この自社工場が10周年を迎えたんです。
-節目の年だったのですね。自社工場の設立の経緯を教えていただけますか?
クロスロードは靴の企画問屋としてスタートしました。当初は自分たちで靴を生産することはなく、企画したものを複数の靴メーカーに作ってもらっていました。
浅草はものづくりの街。昔から革靴を作るメーカーや工場が多くあるところです。
ただ、多くの企業がコストの低い海外へ生産拠点を移していきました。国内生産は減り続け、日本のものづくりの衰退が顕著になっていきました。それは浅草でも同じで、周囲の靴工場も閉めていくところが増えてきたんです。
そんな中でも当時、あしながおじさんではmade in Japanの革靴が人気で、とても売れていました。
確かな技術を持った職人が減っていき、「将来、浅草では靴をつくれなくなってしまうのではないか」と危機感を覚えました。
浅草の靴づくりを継承しよう
そのためには自分たちで生産拠点を作り、靴づくりの技術を守っていかなくては。くろすろーどファクトリーはそんな思いから生まれた工場です。
設立にあたってはベテランの靴職人はもちろん、これからを担う若い人材も多く採用しました。新人はベテラン職人から技術を受け継いでいく。そして将来的には従来の「工場」だけにはとどまらない、新しいものづくりの場にしていきたいという思いもありました。
-くろすろーどファクトリーでは靴の生産に加え、ワークショップもやられていますよね。特に靴づくりもできるようになり、楽しそうです。
ワークショップは2020年からスタートしました。ちょうどコロナ禍でみなさん外出を控えていた時期です。あの頃は皆さん本当に大変でしたよね。
外出をしないので靴の需要も低迷していました。そこで、靴を販売するだけでなく、革小物を作る“体験”を通して、みなさんに楽しいと感じてほしかったんです。楽しむ、というのは会社が大切にしているコンセプトでもあります。
ありがたいことにワークショップもリピーターの方が増えてきて、満席になることも多くなりました。普段は浅草で開催していますが、昨年からは出張ワークショップもスタート。これまでに大丸梅田店や大丸京都店などで開催してきました。そして今年2月には松坂屋名古屋店でも開催する予定です。
-ワークショップは、靴づくりで余った革を使って行っているんですよね?
はい、主に余り革を使用しています。
革というのは天然もので、一枚一枚大きさや形が違います。靴づくりでは効率よく革を裁断していても、“端切れ”が出てしまうんです。本来、端切れは廃棄されてしまうのですが、これをアップサイクルすることでゴミを減らし、資源を無駄なく使用する。SDGsの取り組みの一環にもなっています。
-クロスロードのサステナブルな取り組みは広がっているのですね。
次にクロスロードがこの先強化すべき2つめとは何でしょうか?
2つめは、直営店の拡大です。
現在、弊社では都内に6店舗、名古屋に1店舗の直営店があります。今後は関西エリアをはじめ、全国の主要都市に拡大していく方針です。
7店舗の直営店では、公式オンラインショップと連携し、店頭在庫がない場合でもご自宅に直接お届けする配送サービスを行っています。※1
アプリの導入によりリピーターの方にはお得な割引があり、バースデー月にご購入いただいた方はオリジナルの靴下をプレゼントするなど、さまざまな特典もご用意しています。
また、サステナブルなギフトラッピングとして、あしながおじさんオリジナルふろしきを直営店と公式オンラインショップにてリリースしました。
靴箱ごと見栄えよくお包みするのはハードルが高く、また包装紙などでは一度きりで捨てることになってしまう。そこで、日本の伝統的な風呂敷でお包みし、その後もエコバッグやインテリアの一部として繰り返し使えるように考えました。
こういったサービスも直営店ならではのものです。
-直営店を通して実現させたいことはありますか?
弊社の販売スタッフが常駐する直営店を増やすことによって、お客さまのお好みやお悩みに寄り添いながら、おしゃれで履き心地のよい靴をご提案し、お買い物を楽しんでいただける環境を整えていきたいと思います。
弊社は企業メッセージにあるとおり、わくわくと心弾む気持ちや身につけたときの心地よさを大切にしてものづくりを行っています。
そのために、スタッフの商品知識はもちろんのこと、コーディネートの提案力、また靴のフィッティングやアフターケアのサービスをさらに充実させていきたいです。
公式オンラインショップと連携し、ブログではスタッフのスタイリングを毎週更新していますので、お店へ行く時間がなくてもご覧いただけます。また全国のスタッフにヒアリングを行い作成した、履き心地に特化した特集記事をアップしています。
スタッフの声をWEB上の記事に
特に足のお悩みに寄り添った「痛くならない靴」や「疲れない靴」特集は人気コンテンツです。靴のお悩みはみなさん抱えている問題です。そこで、全国のスタッフに実際にアンケートをとり、そのシーズンで最も履き心地のよい商品を詳しく解説しています。
最近は、「ネット検索でオンラインショップの特集記事が出てきたので、それを読んでお店に来ました」と言っていただくことが非常に増えましたね。
-商品を熟知しているお店のスタッフの提案がWebコンテンツでも見られるのですね。
最後に強化すべき取り組みの3つめを教えてください。
3つめは自社物流センターの強化です。
先ほどお話しした、直営店での配送サービスや公式オンラインショップのご注文は、埼玉県越谷市にある弊社の物流センターから発送されています。ピッキングから検品、梱包までを物流部のスタッフが一貫して行っています。特に梱包レベルは非常に高く、お客さまからお褒めの言葉をいただくことも。
楽天市場の公式店レビューにも、「丁寧でスムーズな発送でした」と言っていただくことが多いですね。
-自社物流だからこそできるサービスなどは行っていますか?
公式オンラインショップの発送は、納品書や試し履き専用シートをオリジナルのロゴ入りクリアファイルに入れて発送しています。
靴はサイズ選びが難しいですよね。商品が届いたら、室内で試し履きシートを敷いてすぐにご試着いただくことが可能です。
また返品・交換についてもそのシートに書かれているので、もしサイズが合わない場合でもその後の手順がわかりやすくなっています。
前述したオリジナルふろしきを使ったギフトのお包みができるのも、自社の物流ならではですね。こういったことは、外部の物流センターに依頼すると、工数のかかる作業になるため、オペレーションの複雑さやコスト面から導入が難しいんです。
自分たちでやる、ということの大切さ
自分たちで商品を企画・生産し、さらに販売・配送までを行っている会社は少ない。すべてを一貫して行うことにより、どの場面でもお客さまに寄り添える。
これはクロスロードならではのよさだと思っています。
-なるほど。強化すべき3つの取り組みはどれも、「お客さまにいかに楽しんでいただくか」というためのものなのですね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
株式会社クロスロード代表取締役社長
田邉 章一郎 略歴
専門学校卒業後、渡米。ニューヨークで4年間の留学を経て帰国し、株式会社クロスロードに入社。営業部、販売部、物流部を経験し、2017年に代表取締役社長に就任。
※1直営店配送サービスについて | 配送サービスは2024年1月現在、有楽町マルイ、新宿マルイ本館、上野マルイ、北千住マルイ、コピス吉祥寺、松坂屋名古屋店にて行っており、国分寺マルイでは行っておりません。セール品は対象外となっております。 |
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