靴をつくる機械たち~ヒールシート編②~
2024年6月27日
こんにちは、工場長の齋藤です!
前回ヒールシートのここが凄い、便利って
所を説明しました。今回は使い方を説明したいと思います。
まずトーラスターで頭をまとめ、踏まず付近からカカト付近迄、ワニを使ってまとめます。
ワニってなんだよ!
って思われる方もいると思いますが。
こんな感じの靴専用の靴作りに欠かせない道具です。
ここまでまとめたら
ヒールシートの出番です!
①まずバンドの奥まで押し込みます。
この時靴を押し込む高さ等を注意します。
しっかり奥まで押し込みます。
②左側の銀色のペダルを踏みます
そうするとバンドがかなりのパワーで
靴を挟んでくれます。
③高さを見てぐらつき等無いか確認します
高さとはバンドて挟まれた部分の上面部分
の事です。
④シワが出ている所、出そうな所をワニで
引っ張ります。ワニってなんだよ!
もういいですね!すいませんふざけてる
場合ではないですね。
⑤ワイパーを入れる分量を確認します。
これは毎回ではなくサイズが変わった時
等に確認します。
⑥全て確認したら思い切って銀色のペダルを
踏んでみましょう! あ、普通でいいです!
⑦後はワイパーが勝手に入って来て釘を打って綺麗にまとめてくれます。
こんな感じです!
ヒールシートを設定する上で重要なのが
③の工程の高さです。軽く説明します。
バンド上面より少し高いとワイパーの抵抗が大きくなりカカトが下がってしまいます。
逆に低いと抵抗が少なくなるので緩くまとまってしまいます。
いい表現が有りませんが高すぎず低すぎず長年の感で程よい高さに設定します。
わかりづらいと思いますが…こんな感じです。
この工程は靴の種類、サイズ、素材、月型の固さ……
かなり色々な事を考慮して設定して行きます。
ここさえ上手く行けばカカト周りは綺麗にまとまります。
機械の説明って難しいですね~
実際に動いている所を見て頂きたいです。
ワークショップの後、工場見学が有りますので実際に動いている所を見てみたい方はワークショップに是非ご参加下さい!
トーラスター、ヒールシートと説明しましたが
靴作りの機械はまだまだ沢山有りますので次回は別の機械を説明したいと思います!
最後までお付き合いありがとうございました!
この記事のカテゴリー
クロスロード生産部の靴職人たちのブログです。日々靴づくりに徹する職人たちの、普段聞けない声や熱い思いが込められています。